時代は変わっても社会が求める大人は同じ(いまどきの女子高校教育にその未来を見た)

Who would be required for the society?


【ネット時代の申し子

「じゃあみんな、お弁当食べながらでいいので『グーグルドライブ』を開いて下さい」
「社名は決まったので、今度は店名を決めたいと思います。
『ツイッター』にハッシュタグをつけて、みんな意見や感想を赤裸々に書いて下さい。
 まとめて見られるので」

皆さん、これは誰と誰の会話だと思いますか?

グーグル?、それとも楽天?それともヤフー?
ブー!!
どれも不正解。

正解はある女子校の文化祭での模擬店出店についてもランチミーティングでした。その名は品川女子学院です。

1995年(平性7年)はマクロソフト社がウインドウズ95(Windows95)を発売した記念すべき年。パソンコンを文字と数字(コマンド)で動かすMS-DOSからマウスとキーボードで動かすWindowsに切り替わった元年でした。そしてもう一つYahoo!が検索エンジンとしてインターネットの基本ページ(ゲートウエイ)となり本格的にインターネット時代の幕開けを告げた元年でもありました。

そして1995年(平性7年)に生まれた女子は現在18歳の女子高生。スマホ、タブレット、ライン、フェイスブック、ツイッターなどのカタカナ英語は日常会話にはもう当たり前。それどころか教育現場の授業でそれらを使うのももう当たり前。スマートフォン(スマホ)禁止令している学校がある一方、積極的にIT(情報技術)機器を使いこなすことで仕事のできる国際社会人を目指している女子校があることをご存知だろうか?でもその教育の真の目的はさらに深い意味を持っていた。


 【現代版「読み書き算盤(そろばん)」】

昭和時代以前の仕事の三種の神器とは「読み書き算盤(そろばん)」と言われた。これはとりもなおさず社会人が仕事で身につけなければ技能のことである。文字を読み、文字を書き、計算が出来なければいかなる仕事もおぼつかないだろう。そして現代版仕事の三種の神器とは何だろう。情報を読み(分析)し、伝えたいことを書き(文章化)し、そして試算(数値化)して証拠を示す、だろうか?これは今やパソコン、ソフト、アプリ、情報機器や端末を使いこなせなければおぼつかない。

Education using the tablet is becoming the standard.
The tablet in the Education is becoming the standard.

中高一貫の女子校を運営する私立の品川女子学院(東京・品川)は、品川駅近くの高層ビル群を望む都心に校舎を構え、約90年の歴史がある伝統校である。ここはIT機器に四六時中触れさせる環境を取り入れ、タブレット(情報端末)を「読み書きそろばん」のデファクトスタンダード(標準機器)に選定している。

漆紫穂子校長曰く、「情報機器は世界の人々とつながる窓。さらに社会がグローバル化するなか、ITを使いこなせることは協力しあって課題解決を進めるうえで武器になる」とのことだ。冒頭の、まるでIT会社の社内起業検討会のような、会話は実はこの品川女子学院の日常的な会話なのでした。

文化祭ではクラスごとに疑似的な株式会社を設立し、1株500円の株券を発行。クラスメートから「社長」や「取締役」を選任し、出店であげた利益を配分する。起業経験を体感してもらうため、同学院が今年度から導入したプログラムだそうだ。

教育の真の目的は責任ある大人を育てること

品川女子学院が「IT」とともに教育で重きを置くのは、そのテーマがずばり、「起業マインドを持つ女性リーダーを育成する」ことだからだ。実際この品川女子学院は文部科学省が今年度から予算化した「スーパーグローバルハイスクール」に選定された。この制度は、世界的に活躍できる人材を育てることを視野に語学力や課題解決力を養うカリキュラムを高校側に求め、5年間にわたり資金面などで支援することにくあるそうだ。

漆紫穂子校長曰く「起業マインドとは必ずしも会社を興すことを指すのではなく、社会に出たときに責任ある大人として周囲のために振る舞えるかの素養である」と。そして

校長は続けて曰く「道の真ん中に大きな丸太が転がっていたとして、不平や文句を言うだけではダメ。危ないから丸太を切ろう、力を合わせて移動しよう、というように周囲を巻き込んで課題を解決していける大人になれるかどうかが問われている。

実際、私の周りの大人の多くは口を開けば、やれ政治が悪い、あいつが悪い、給料が少ない、バカな社長、などなど不平不満、文句ばかりである。こんな人に限ってよいことは自分のせい、悪いことは人のせい、と言わんばかりだ。こんな大人を少しでも無くすことこそが日本の未来にとってためになることなのだ。そんな大人にならない若者を育てることこそが教育という真の目的なのだと思う。がんばれ女子高生!

記事の一部を引用させていただきました。この場を借りてお断りとお礼を申しあげます。
米エバーノートCEOもうなる女子高生「ITのチカラ」 (2014/06/12) 日本経済新聞社電子版

参考記事: 

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