鑑定書の読み方 Part 4

インド占星術鑑定書の読み方

鑑定は占いではありません。鑑定とは依頼されたことに対して検証し結果を依頼者に報告するものです。それが鑑定書です。鑑定書には結果を導き出した証拠も記述されます。口頭のみで何も証拠を残さないのは単なる相談だと言えます。また責任を回避するためでしょうか?あなたが受けた鑑定は鑑定書がありましたか?

今回は鑑定士が鑑定の根拠とするデータとなるその分析法と評価方法についてお話いたします。

出世図とは

ホロスコープ(出生図)はあなたの誕生日、誕生時間、誕生場所に基づき作成されたその時点の天空図です。すべての惑星と12の星座の配置図です。それはまた誕生時間に東の空に上昇しつつある星座を特徴付けています。これをアセンダント(上昇宮、上昇星座)と言います。アセンダントは個人を最も特徴付けるサインと言えます。

出世図の査定方法

ヴェーダ占星術では、個人が生まれた日時と場所から見た天空図である、出生図(ホロスコープ)に配置された各惑星の強さと吉凶(良し悪し)という機能性を決定するために複雑な数学的モデルを開発しました。言い換えれば惑星の量的強度を数値化することで惑星間の強弱が比較できます。

また点数に応じて評価基準を設けることで例えば最も優れているから最も課題のあるまで7段階の評価基準を設定することができます。その分析法が次の3つです。この3つの分析法を使って出世図における全ての惑星の強度とそれらがあなたの人生にどのように作用するのかを査定します。

シャドバル

これは人生においてよくも悪くも影響を与えるそれぞれの惑星の絶対的な強度を計測する方法です。

ヴィムショパカバル

人生の第1/第2/第3惑星時期においてその時期を占有している惑星がどの程度、幸運、あるいは困難をもたらすのかを計測する方法です。

アシュタカヴァルガ

絶えず移動しているそれぞれの惑星がある星座から星座へと移動する際にその惑星がどの程度、幸運、あるいは困難をもたらすのかを計測する方法です。

各惑星の強度と吉凶度の評価方法

3つの分析法を用いて査定したものが次の3つの表です。

1. 惑星表

7つの惑星と2つの影の惑星(太陽と月の交点)のそれぞれの惑星の量的強度と機能的吉凶(良し悪し)を査定します。

2. ハウス表

12の星座に対応した第1室から第12室のそれぞれのハウスの量的強度を査定します

3. 惑星時期表

惑星の影響が人生という時間の推移と段階(レベル)においてどのように作用するのかを最も正確に判定できるシステムです。

7段階の評価基準

3つの分析法を用いて惑星表によって9つの惑星の強度が、ハウス表によって12ハウスの強度が、そして惑星時期表によって9つの惑星時期の組み合わせが時系列に表現されます。鑑定士はそれぞれの9惑星と12のハウスのそれぞれの量的強度と機能的吉凶(良し悪し)を最終評価します。これが鑑定の根拠となるデータとなります。その評価基準とは以下の通りです。

  1. 最も優れている
  2. かなり良い
  3. とても良い
  4. まあまあよい
  5. ふつう
  6. 課題のある
  7. 最も課題のある

4. カルマ指数表

カルマ指数表とは惑星が星座間を移動することによって惑星の質量的な強度を計測するものです。例えば5年間においてそれぞれのハウスにおける吉と凶の度合いを示したものです。これによって次の5年間において、その可能性を最大限に利用するための戦略的なタイミングのみならず困難な時期を無事に過ごすためのそれを行わないタイミングなどに役に立つものです。

プロ鑑定士は医者と同じように診断と処方箋を出す

このように3つの分析方法と7つの評価基準によってそれぞれ9つの惑星と12のハウス最終評価によって鑑定の根拠となるデータを導き出します。これは医療でいうならば検査データのようなものです。医者が検査データをもとに診断と治療を行うのと同じように、プロ鑑定士も検査(分析)データをもとに診断と処方箋を出します。それは次回にご紹介します。

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