健康美容長寿のカギは腸

■健康美容長寿のカギは腸

 

皆さんあけましておめでとうございます。新年最初の話題は近くて遠い腸のお話しです。

最近はテレビでもよく取り上げられる話題となりましたが、それは腸の健康維持は産業革命のごとく健康革命と言われているからです。腸内細菌の全貌を解明すれば、医療に大きな変革をもたらすのではないかという期待が高まり、欧米では国家的な研究プロジェクトが動き出しています。

腸の健康がガン、高血圧、動脈硬化、自己免疫疾患などなどさまざまな生活習慣病の元凶となっていることが分かってきました。論より証拠、日本におけるガン罹患率は男女ともに胃がんを抜いて大腸がんなのです。それだけ日本人の腸が不健康になっている証拠ではないでしょうか。


たかが便秘されど便秘

 

腸内細菌研究の世界的権威である光岡知足氏(東京大學名誉教授)によると便秘がいかに生活習慣病の元凶となっているかがわかります。そのまま抜粋をさせていただきます。

便秘をすると、腸内で悪玉菌が増え、腐敗産物、細菌毒素、発ガン物質、二次胆汁酸などの有害物質が腸管自体に直接障害を与え、一部は吸収されて長い間に、肝・膵・心・生殖器など各種臓器に障害を与え、発ガン・動脈硬化・高血圧・肝臓障害・自己免疫病・免疫能の低下など、いわば生活習慣病の原因となる可能性が強いのです。

特に、欧米型の食事に多く含まれるタンパク質や脂肪そのものには発ガン性はないのですが、腸内に入り、その一部が消化されずに大腸に達すると、大腸内の有害菌によって発ガン物質や老化物質に変換されてしまいます。欧米型の食事ばかりお腹いっぱいに食べて、しかも便秘が続くと腸内に悪玉菌が増殖して、やがて発ガン・老化・肌荒れなどとなってあらわれます。

 

腸内細菌とそのすみわけ

 

私たちの腸内には100種類、100兆個もの細菌が棲みついています。これらの細菌は種類ごとに一定の場所に棲んでいることから、その様子をお花畑にたとえて「腸内フローラ」と呼ばれています。これらの細菌の中には、その働きの面から見れば、ビフィズス菌のような善玉菌もあれば、大腸菌やウェルシュ菌などの腐敗菌に代表される悪玉菌もあり、また、普段はたいして悪玉菌とは言えないのに、体調が崩れた時、悪玉菌として働く日和見菌があります。そしてこれらの細菌が一定のバランスを保っています。

 


ビフィズス菌の働き

 

つまり腸内には大きく3つの細菌群がいます。善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌。いわばこれらが住み分けをしており、ときに勢力争いをしているわけです。この3群で一番割合が多いのは日和見菌、そして善玉菌の多く、悪玉菌が少ない人は健康な腸の持ち主、その反対が不健康な腸の持ち主ということになります。

問題は日和見菌です。文字通り、日和見、ですから彼らを味方につけるか敵に回すかで健康が維持できるか病気になるかの天下分け目の合戦のようなものです。言ってみれば日和見菌はその時ときどきの善玉菌と悪玉菌の勢力形勢を見ながら、いざとなったとき(寄生主である主人がストレスにさらされたときや体調を崩したとき)にどちらの勢力に就くかを決めているともいえます。

先日テレビ番組で面白い実験をしていました。腸内フローラの善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌の分布を調べる実験です。一般の被験者と大食い選手権でよく知られる女性被験者の腸そのそれを調査比較するものでした。大食い女性は一度に10kg以上の食事をします。すると胃の大きさは約30倍にも膨れ上がります。大量の食事が腸へと送られ消化・吸収・排泄をします。

おろどくべきことに大食い女性の腸内フローラの善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌の分布は一般の被験者よりも優れていたのです。つまり健康だったのです。大食いはするのですがのべつまくなく食べているわけではありません。一度に食べる量が多いのです。もって生まれた健康な腸なのか、あるいはそのライフスタイルに秘訣があるのかわかりませんが、結果、腸が健康であると排便もよく肥満にもなりにくいようです。

 

善玉菌を増やす食事

 

腸の健康のためにすぐにでもできることはたくさんあります。まずは食事です。善玉菌の代表、ビフィズス菌はオリゴ糖を利用して乳酸や酢酸を生成し、その結果、すぐれた大腸掃除役となってくれます。オリゴ糖は、大豆、ゴボウ、アスパラガス、タマネギなどに含まれていますが、人の消化酵素では消化されないので、そのまま大腸まで達し、そこでビフィズス菌の栄養源となります。
そしてビフィズス菌が著しく増加し、腸内環境が酸性になり、腸の運動を促し、便秘を予防し、腸内クリーニングに働きます。また、悪玉菌の増殖を抑えて腐敗物質を減少させるので、便臭を少なくします。さらに病原菌の発育を抑え、下痢や腸炎も予防します。

続いて食物繊維です。食物繊維は野菜、果物、海草、きのこ、雑穀などに多く含まれており、消化されにくく、消化管内で水分を吸収して消化管内容の嵩が増加し、便を軟らかくし、そのため、排便量と排便回数が増加します。それによって便秘の予防と治療に効果を発揮することになるのです。

テレビ番組でも善玉菌の餌になる食事をしましょう。それには毎日、甘酢に浸けたラッキョを5-6個食べましょうと言っていました。またR-1 乳酸菌を摂るようになって便秘や体調が回復したという出演者もいました。これはガン細胞を攻撃するNK細胞(ナチュラル・キラー細胞)を活性化することもわかっています。

現在は乳酸菌培養や乳酸菌サプリメントも多く市販されています。それらを利用することも有効だと思いますが、忘れてはいけない、日本は発酵食品大国です。味噌、日本酒、酢、醤油、漬物、なれ寿司などなど発酵伝統食が豊富です。
健康美容長寿のカギを握っている腸の健康を維持するには善玉菌を増やす食生活、運動や肉体労働、そしてストレスのマネージメントだと思われます。ストレスや精神的緊張の持続は善玉菌(ビフィズス菌)を減らし悪玉菌(ウェルシュ菌)を増やすことが明らかになっていますので。また私は個人的には腸内フローラを荒らす、あるいは壊すような化学製剤は一切口にしないようにしています。その代表が抗生物質だといえます。

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