努力は嘘をつかない(SASUKEオールスターズに学ぶ覚悟の決め方)

 ■努力は嘘をつかない  Practice makes perfect

『SASUKE 2015』 4年ぶりの完全制覇
第31回大会 SASUKE2015(2015年7月1日放送)で4年ぶりに完全制覇者が出ました。高知大学大学院生の森本祐介さん(23歳)、通称サスケ君でした。彼は中学生(15歳)のときにSASUKEを見て以来、いつか自分も完全制覇するという夢を掲げ、日々努力を重ね、ついに9年目にしてその夢を実現させた。

TBSテレビ系列で不定期に放送されている視聴者参加型のスポーツエンターテインメント番組。元々は「筋肉番付」という番組のスペシャル企画として1997年にスタートし、2015年7月1日で放送回数が31回を数える人気番組。TBS緑山スタジオ(横浜市青葉区緑山)に特設された第1から4までレベルアップしていくフィールドアスレチックを、その筋肉と頭脳を駆使してクリアしていく。SASUKEは、競技の難易度の高さと、それに挑む参加者の人間ドラマがもう一つの魅力だろう。

『SASUKE 2015』 4年ぶりの完全制覇! 大学院生・森本祐介(サスケ君)

SASUKEの完全制覇を目指し、自費で自宅にSASUKEのセットを組み上げ練習を積む者、練習時間を確保するために転職する者、さらには練習に熱中する余り失職した者などまるでSASUKEに人生を捧げたかのような人たちがいる。いつしか彼らは尊敬を込めてSASUKEオールスターズと呼ばれるようになった。しかし「SASUKEには魔物が住む」と言われ、日々鍛錬を積んだオールスターズの面々であっても第1ステージでミスをしリタイアすることも茶飯事なのだ。

TBS緑山スタジオ(横浜市青葉区緑山)に特設されたファイナルステージ(第4)

SASUKEは今年で31回を迎えるが第1ステージから第4ステージまで完全制覇した者は今まで4名しかいない。それは1999年秋の第4回に秋山和彦、2006年秋の第17回に長野誠、2010年元日の第24回と2011年秋の第27回に漆原裕治、そして2015年の第31回に森本裕介が4年ぶりにその偉業を達成した。SASUKEオールスターズの中にはその持てる技術と経験をもとに後輩の指導役をしている人もいる。みなそれぞれ自分の仕事をしながら次なるSASUKE完全制覇を目指して日夜努力を重ねている姿にまた胸を打たれるのだ。

今大会においてもSASUKEオールスターズの面々が第3ステージのクリフハンガーを攻略できずに数メートル下の池に沈んでいった。このクリフハンガーというのは壁に出た3センチの突起を両指だけでその体を支えながらつたい歩きし、最後に1.5メートル離れた背面にある同じ壁に身体を180度回転させて飛び移り両指だけで身体を支えなければ池に落下してしまう。今回31回大会で完全制覇を成し遂げた森本祐介さん(23歳)曰く、「このクリフハンガーというのは飛ぶタイミング、空中のバランス、着地の両指の同時タイミングのすべてが揃わないと成功できないのです。」 

森本祐介(サスケ君)ファイナルステージ(第4)完全制覇の瞬間

彼は他のオールスターズと同じく自宅にミニセットを作り、それを補うためにイメージとトレーニングをし、壁には「継続は力なり」と自分を鼓舞し、学業の間に努力を重ねてきた。またオールスターズの中には「SASUKEのためには多くの犠牲を払っています。」、あるいは「結婚する前は自分の欲のためにSASUKEをやっていましたが、結婚して家族が出来た今は自分のためではなく、家族に自分が出来る最高の結果を見て欲しいと思っています。それが私から協力してくれる家族への最高のプレゼントになると思っています。」と言ったSASUKEへの覚悟が聞こえてくる。

9年越しで完全制覇という夢を叶えた森本祐介(サスケ君)

彼らのそれぞれのSASUKEに打ち込むその努力を見ていると、何だか自分が抱える仕事の悩みなど本当に些細なものに見えてくる。俺はなんて小さなことで悩んでいるのだろう。おまえの努力が足らないだけだ。そして自分に「悩んでいる暇があったら考えろ、行動しろ、覚悟を持て」と言いたくなる「夢を諦めない、夢に向かって努力を続ける、出来るまでやり続ける」ことを実現して見せてくれた森本祐介さんとSASUKE オールスターズの皆さんにありがとうと言いたい。

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