■ 癒しの呼吸リズムを見つける

ヴェーディックレメディでは、ストレス理論とバイオフィ-ドバック(生体制御装置)を用いてあなたの体調を回復させるトレーニングを行っています。あなたのストレス度をチェックして、呼吸と心臓の働きを実際に目で確認しながらストレス緩和のための方法を習得できます。
今回は、「癒しの呼吸リズムを見つける」です。


私は20年以上にわたりヨーガとアーユルヴェーダの融合を試みてきました。中でも私の最大の関心事はいつも呼吸法でした。
その理由は、呼吸というのは身体と心を繋いでいるつり橋のようなものだからです。身体の状態は呼吸というつり橋を通じて心に振動を与え、心の状態も同じように身体に振動を与え影響を及ぼします。
例えば何かの刺激で怒りの感情を覚えると、必ず呼吸が止まったり、速くなってきて、乱れます。そして怒りの気持ちが湧き上がり、表情に現れ、怒りの言葉や行動を起こします。
もし怒りの感情を覚えたときに、深呼吸をしたりして、呼吸を意識して乱さないように制御(コントロール)すると、あら不思議、怒りの感情は心まで伝わらず、怒りの表情や言葉、行動を出さずに済みます。
私はこのように不思議な呼吸についてもっと知りたいと思い呼吸法に関心を持って来たという訳なのです。
医学的には呼吸は自律神経の支配下にあると考えられています。他の消化・呼吸・循環(心拍、血流、血圧)・分泌・生殖などと同じ自律神経に支配されている身体機能と考えられています。しかしながら呼吸機能は自分でコントロールできるだけでなく、自律神経に影響を与え、さらには自律神経の支配下にある心臓の動きや血流、分泌などにも影響を与えていることが分かってきました。
例えばストレス反応は多くの病気の起因因子として指摘されていますが、ストレス反応はまず自律神経の亢進(興奮)状態から始まり、その正常な働きが阻害され、次第にその支配下の不随意器官への異常となって、最終的に病理学的な疾病となるとも考えられています。
しかし呼吸を変化させることによって自律神経の興奮を抑制し、その本来の働きへと戻すことが出来る可能性も指摘されています。つまり呼吸によってストレスを緩和させたり、ストレス反応を消滅させることも出来る訳です。
少し実際のデータをお見せしましょう。

不規則な呼吸リズム

このデータは呼吸のリズムを掴んでいない人のデータです。呼吸は不規則で、乱れています。中央のグラデーションではリラックス度を表示していますが、黄色と薄い緑ですので、リラックスしていないことが分かります
規則的な呼吸リズム(癒しの呼吸リズム)

このデータは呼吸のリズムを掴んでいる人のデータです。呼吸は規則的で、一定のリズムを習得できています。そして中央のグラデーションでは深い青が多いですのでリラックス度は深いことが分かります
このように私はバイオフィードバック(生体制御装置)というハードウエアと解析ソフトを利用して呼吸と心臓の動きと分泌の変化をモニターし、呼吸の変化が生態にどのように変化を与えているのかをデータを積み重ねて来ました。その結果、分かったのは、人にはそれぞれその人の固有の呼吸リズムがあり、その呼吸リズムはストレス緩和、自律神経を整える、いわば「癒しの呼吸リズム」であるということです。
このリズムを発見して、それを日常生活に利用することが究極の「癒しのリズム」を体得することなのです。

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