A science fiction movie in 52 years ago became a reality in the nanomedicine

52年前のSF映画の世界がナノ医学の世界で現実となった

ミクロの決死圏(Fantastic Voyage)

1966年、Fantastic Voyage(邦題はミクロの決死圏)というSF映画がアメリカで封切りされました。私は確かリアルタイムではなく吹き替え版のテレビ番組で見たような記憶があります。WikiPe​​​​diaによると次のような内容の映画です。

物質をミクロ化する技術が研究されていたが、ミクロ化は1時間が限界でそれを越えると元に戻ってしまう。アメリカはこの限界を克服する技術を開発した東側の科学者を亡命させるが、敵側の襲撃を受け科学者は脳内出血を起こし意識不明となる。

科学者の命を救うには、医療チームを乗せた潜航艇をミクロ化して体内に注入し、脳の内部から治療するしかない。はたして1時間のタイムリミット内で、チームは任務を遂行し体内から脱出できるのか。まずはその予告編をご覧ください。​出典 WikiPedia

腫瘍を探して破壊するようにプログラムされたがんと戦うナノロボ

2018年2月12日付でScience Daily に同タイトルの記事が掲載されました。その概要は次のようなものです。

ナノメディシンの大きな進歩として、アリゾナ州立大学(ASU)の科学者は、中国科学アカデミーの国立科学技術センター(NCNST)の研究者と協力して、血液を切断することによって腫瘍を縮小するためにナノロボをプログラムすることに成功しました。 出典  Science Daily

記事によると ナノロボとは人間の髪の毛の幅の1000分の1の大きさの中で自律的、つまり搭載された人工知能が学習して最適な形や行動をとることのできる完全自律型のDNAロボットだというのです。

このナノロボットはがん細胞が作り出す血管を見つけて切断するのです。つまりがん細胞の栄養源を遮断することができるため多くの種類のがん細胞を死滅、あるいは縮小させる技術として医薬品などに利用できるとしています。

52年前のSF映画の世界がナノ医学の世界で現実となった

今回成功した実験はマウスにヒトがん細胞を注入して、腫瘍増殖を誘発させ、するとナノロボットがそれを感知し、発動して救助に向かうというシナリオです。まさに今から52年前のSF映画のミクロの決死圏のシナリオと同様にナノロボットが体内でガン細胞と戦うというシナリオを実現する時代が到来したのです。ちなみにナノロボットの誤作動や副作用の検証も行われています。

「この治療は腫瘍の血液供給を妨げ、24時間以内に腫瘍組織の損傷を引き起こしたが、健康な組織には影響を与えなかった。腫瘍を攻撃した後、ナノロボットの大部分は24時間後に体から除去され分解された。」とあります。正にミクロの決死圏のシナリオ通りではありませんか。

※ナノメディシンとは、ナノテクノロジーと医学、生命科学、生物学などとを融合させて、高度医療を実現しようとする、基礎と応用にまたがる研究分野。ナノメートル(10億分の1m)レベルの構造体を製造し、これを用いて次のような研究が進められている。(1)がん組織など、身体の患部に集中的に治療薬を送付する技術(DDS:drug delivery system、薬物輸送システム)。(2)患部に遺伝子を送り込んで、治療する、遺伝子治療法。出典 コトバンク 知恵蔵

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