What is Dosha Theory?


アーユルヴェーダには体質理論と呼ばれる優れた生理学が存在する。これはアーユルヴェーダだけでなく、ヨーガ、ジョーティシュ(インド占星術)においても共通した理論である。この元となる理論はヴェーダという自然科学から来ている。

ドーシャ理論とも呼ばれるこの体質理論のおかげで人体の生理学的と病理学を理論的に特徴づけることができる。これが診断というプロファイリングの理論と技術である。アーユルヴェーダの医師は問診、触診、視診、脈診などの診断方法を通じて患者の生体情報を読み取る。優れた医師になるとほぼ正確に身体の中の情報を読み取ることができる。それをこの理論と経験則の上に診断、つまり病気の根本原因を推定し、治療方針を立てるのである。

西洋医学では問診、触診、視診によって病気の原因を推定し、次に医学的検査を行い、それを数値化、あるいは画像化してそのデータを読み取り、治療方針を立てる。アーユルヴェーと西洋医学の決定的な違いのひとつは、医学的検査という客観的データ化があるかないかである。残念ながらドーシャ理論をデータ化する科学的方法はまだ存在していない。なぜならドーシャというものは身体の生理的、病気的なエネルギー形態であり、不可視だからである。

しかしながら3つのドーシャを現在の医学的用語で置き換えるならば、異化作用、代謝作用、同化作用と置き換えることができる。例えば日本人にはなじみの深い「気」というエネルギーも不可視ではあるが、その存在や作用は肌で感じている人が多いはずである。それがある装置を使って計測、データ化できないからといって、それを非科学的ということは言えない。まだ科学がその存在を明らかにできていないだけのことである。

その証拠にアーユルヴェーダはドーシャ理論に基づいて多くの精神病、慢性病、病気学的に異常が認められない機能的な症状などの素晴らしい治療結果をわれわれにもたらし続けているからである。

What is Pancha Karma?


アーユルヴェーダの治療というとパンチャカルマと勘違いしている人が意外に多い。パンチャとは5つで、カルマとは義務、あるいは処置であり、従ってパンチャカルマとは5つの中心治療法と訳されることが多い。

例の聖医チャラカが残した、「汚れた布は綺麗に染まらない、まず汚れを綺麗にしてからでないと染まらない」と書き残したように、アーユルヴェーダ治療の本質とは最初に浄化法によって体内のいわゆる汚れた部分、つまり毒素を組織から溶かして分離させてから、毒素を体外に排出させる治療プロセスと言うのである。このプロセスを行うのがアーユルヴェーダであり、それ以外はアーユルヴェーダではない。

パンチャカルマは5つの治療法は、Vamanam(嘔吐法)、Raktamoksya(瀉血法)、Virechanam(寫下法)、Basti(浣腸法)、Nasyam(経鼻法)である。

これら5つの中心治療によって身体のあらゆる種類のドーシャ(増化して悪化した不純物)やアーマ(毒素化した老廃物)を身体のあらゆる排泄器官から排泄させることが可能なのである。

これがアーユルヴェーダの神秘であり真骨頂である。これによって病気の原因を取り除き、再発を防止しでき、真に健康を回復する他の医学に例を見ない自然医学なのである。ある人は西暦1990年台後半にアーユルヴェーダをこう評した。「治療をいう名の下に副作用を伴い、健康な組織や機能までも損なう医療は医療とは呼べない。21世紀の人々は産業を地球環境問題として捉えるように、医療を身体の環境問題として捉えるようになるだろう。そしてより環境を壊さない自然な医療を選択するようになるだろう。」2011年、その予言どおりの時代が到来している。

What is Vireshanam?


ヴィレーチャナというのは毒素を伴ったピッタを排泄器官から排泄させる重要な治療法の一つである。特に毒素を伴ったピッタ(Ama Pitta)は一連の浄化法にて小腸に溜まるとされる。下剤を飲ませて一時的に下痢状態にさせて水便として排出させる方法である。

一般に下痢になる原因は感染症であるのでそれに伴って下腹部の痛みや発熱、嘔吐などの病的症状を伴い、すばやい適切な処置が必要である。

しかしヴィレーチャナの場合下剤として自然の生薬を利用する。一時的に下痢を生じさせる。そして第2の脳である下腹部の自律神経系が感知して浄化作用が終了すれば自然に下痢を止める生体反応が起きるのである。

しかし一応治療であるために前後は適切な監視が必要である。なぜなら人によっては自律神経系が弱っている場合などには下痢を止める生体反応が適切に働かないことがあるので、その場合には他の生薬を服用して下痢を強制的に止めることも必要になってくる。

これも健康な生体反応の一つであるが、下痢の後には便秘が起こりやすい。人為的に下痢を起こした場合についても同じことが言える。従ってその予防としてバターミルク(ヨーグルトに水と塩を加えたもの)を与えられることが多い。

What is Swedanam?


スウェーダナは発汗法である。原理はサウナと同じであるが、違う点は薬草の煮汁を利用したウエットサウナであるということである。

その目的は身体の最大の排泄通路(スロータス)である皮膚の毛穴を蒸気により開き、発汗を誘発させて、一気に溜まったアーマ(毒素)を汗とともに排泄させる方法である。

そしてこの薬草の煮汁は開いた毛穴から必要な分だけ吸収され、アーマ(毒素)の通過した経路を洗浄、浄化することが出来るのである。

What is Snehapanam?


スネーハナというのは油剤を利用した浄化法の一つである。

よく知られているのは薬草油(タイラ)を利用した全身、あるいは局所のマッサージ法である。またネトラタルパナという目の周りを練った小麦粉で土手を作り、その中に暖めた薬用ギー(精製バター)を入れて目を浸すというものだ。

そして今回の薬用ギー(精製バター)を飲用するというものも含まれる。これらは患者の症状と体質と体力によって医師によって処方されるべきもので、個人で勝手に判断して行うのはいけない。

What is Ama and Stotas?


一般に生活していると物を購入し、不要な物が増え、部屋が散らかり、整頓(秩序)が乱れてくるものです。中には整理整頓の行き届いている方もおられますが。同様に私たちの身体も生活の一部として食事、労働、睡眠、排泄する中で体内に老廃物や老化物質が増えていき秩序が乱れていきます。

アーユルヴェーダはこれをドーシャ(ヴァータ・ピッタ・カパ)のアンバランス(秩序が乱れる)、アーマ(老廃物や老化物質)とマラ(排泄物)が組織に蓄積し、スロータス(血管、リンパ管、排泄器官)を閉塞することで老化、そして病気が起こると考えています。

アーマとは現代医学的に解釈すると、色々な説がありますが、例えば、牛乳の消化が不完全な場合にできるペプチドという物質です。多くの日本人が子供のときから大人になってもまだ牛の乳である牛乳を飲み続けていますが、ペプチドは腸管から吸収されて血中に入り、抗原抗体反応を起こし、アトピーなどの皮膚病を引き起こすとも考えられています。

また別の説としては活性酸素があります。酸素を必要とする生物には必然的に代謝の過程で活性酸素ができるのは宿命ですが、多くの場合、紫外線、喫煙、飲酒、嗜好品、ストレスなどによって活性酸素は増大し、自身の細胞を傷つけます。正常な細胞分裂が阻害されることで正常細胞がガン化する原因であると考えられています。

What is Snehapana?


スネーハパーナとは油剤飲用法のことである。通常は、Medicated Gee、つまり精製バターのギーと数種類の薬草を煮込んで作った液体を飲むことである。これは体内で悪化しているアーマ(毒素)を伴ったピッタを沈静化させて、排泄通路(スロータス)に導く方法である。そしてアーマ(毒素)を伴ったピッタは便とともに排泄されるのである。

アーユルヴェーダの治療原則は、開祖とも言われる聖医ダンワンタリが著した最古の医学書チャラカ・サンヒーターに記述している。それはこうである。

『汚れた布は綺麗に染まらない。布を綺麗に染めるには一度汚れを落としてからでないと染まらない』。

コーヒーの染みの付いた白いハンカチを草木染しようとするときにまったく同じことが言える。最初に洗濯して汚れを落としてからでないと綺麗には染まらないのである。

人間の身体煮に置き換えて言えば、この汚れこそアーマ(毒素)なのである。そして染めるという作業こそが治療なのである。しかし身体は洗濯機で洗濯することはできないし、毒素を絞りだすこともできない。

そこでアーユルヴェーダの聖医たちはアーマ(毒素)を落として、その人の最高の状態に戻す治療方法を考え出しのだ。考えたというよりは、むしろ、ある種の啓示によってその秘儀を得たのではないかと個人的には思っている。

これこそがアーユルヴェーダの治療原則であり、これ以外はアーユルヴェーダではないのである。

What is Sirodhara?


アーユルヴェーダの知識がある人にはよく知られた薬草油の利用法ではないだろうか。体温程度に温めた薬用油を20センチ程度の上部から額に垂らす方法である。薬草油はその人の体質と症状によって医師が処方する。

ある研究ではこのシローダーラ中の脳波と瞑想中の脳波が類似しており、アルファー波の増加と左右脳波の同期が増すことが確かめられている。その結果、かなり深いリラックス状態が得られるために脳神経、視神経、自律神経系などの改善に効果があるとされている。

What is Aviyanga?


アヴィヤンガとは薬草油(タイラ)を使ってオイルマッサージをする物理療法です。その目的は、体内に溜まっているアーマ(毒素)を組織から剥離し、閉塞したスロータス(通路)を通じるようにします。オイルマッサージによって熱を伴って筋肉組織はマッサージされます。皮下組織に溜まった老廃物質を剥離し、排泄器官へと導き、同時に発汗によってアーマは皮膚から排出されます。

アヴィヤンガによって長年蓄積したアーマ(毒素)が目覚め、出口にむけて動き始めることになります。

Catch the Vata?


モンスーン・シーズンというのは身体的にヴァータを増やします。気候が著しく変わるこの季節はヴァータをピンポイントで直撃するのです。ですから身体にもヴァータの動きが手に取るように、あるいは目に見えるように現れるのだそうです。従っていつもは隠れていて、あるときには顔を出しは、また引っ込むヴァータが、この時期にはその姿を身体に現すのだそうです。

「風のように速いヴァータ・ドーシャを捕まえる」ことができるのだそうです。モンスーン・シーズンこそが病気の原因となっているドーシャを捕獲して封じ込めるのに最適の時期なのです。

What is Apana vayu & Pitta Amaurta


アーユルヴェーダとヨーガの生理学

アーユルヴェーダとヨーガに共通した生理学がある。正常な身体の機能(生理)に関する学問である。アーユルヴェーダでは体質理論という項目で、またヨーガではプラーナマーヤ・コーシャ(鞘)、いわゆるプラーナ(気)の体、あるいはアストラル体という肉体の中にあって不可視(目には見えないエネルギー)の体におけるそれらの働きを明らかにした生理学において語られるものである。

アーユルヴェーダの体質理論では、身体では3つのエネルギー、あるいは生理的な機能によって体が正常に維持されているとされる。それぞれヴァータ(ヴァーユとも呼ばれる)は異化作用、ピッタは代謝作用、カパは同化作用を担っている。例えばヴァータにおける異化作用とは、食べたものを腸において栄養素と排泄物、つまり身体に必要なものと不要なものを分離する働きなのである。

そしてそれぞれ3つの機能には、5つの働きがあり、それぞれ違う場所で役割を担っている。とる。例えばヴァータは臍から肛門までの下腹部においてはアパーナ・ヴァーユ呼ばれ、小腸、大腸、肝臓、生殖器(排泄器官)において正常に消化されたものが分離・吸収・排泄するために機能している。臍から心臓までの中腹部においてはサマーナ・ヴァーユと呼ばれ、胃、十二指腸、すい臓において正常に消化するために機能している。その他、プラーナ・ヴァーユ(心臓から喉まで)、ウダーナ・ヴァーユ(喉から頭頂部まで)、ヴィヤーナ・ヴァーユ(両手脚の動き)が全身で協調して働いている。

ピッタもカパも同様に5つの働きがあり、それぞれ違う場所で役割を担っている。

Apana vayu & Pitta Amaurta

サントーシュによると、私の場合は、Apana vayu(アパーナ・ヴァーユ)の働きに不調が生じており、Pitta Amaurta(ピッタ・アマルタ)代謝機能にアーマ(毒素)が溜まっており、それらが絡み合っているためにどちらの機能も正常でない状態にあるということになる。

The relationship between Monsoon and Ayurveda


アーユルヴェーダとモンスーン・シーズン

サントーシュによるとこのモンスーン・シーズンこそがトリートメントに最適の時期だと言います。これには人によって色々な説がありますが、どうやら有力なのは、ドーシャと関係しているようです。この季節は「ドーシャを捕まえる」のに最適な時期なのだそうです。

ご存知のようにヴァータ、ピッタ、カパというドーシャ(身体の構成要素)は正常な身体の機能を維持するために動いています。中でも最も動きが速く、増えやすく、乱れやすいドーシャがヴァータとなります。そしてヴァータが増えて動き出すと他の2つのドーシャを牽引します。つまり引っ張って乱れさせるのです。

アーユルヴェーダの医学書には病気の原因をとドーシャの関係を現代的に言い換えると次のようになります。病気の原因の70%はヴァータ、20%をピッタ、10%をカパが関係している。例えばストレスがあらゆる病気に関係していること、そしてストレスが増えると活性酸素は明らかになっています。また活性酸素は老化とも関係しており、正常な細胞を傷つけたりして、骨をもろくしたりします。

これはまさにストレスが増えると体内のヴァータの働きが亢進、つまり速くなり、増えて、乱れるのです。結論としてヴァータが増えるとあらゆる病気にかかりやすくなるのです。

Profile of Kerala


南インドのケララ州 

南インドの西に位置する細長い州がケララです。
広大な椰子の木立と田園風景が特徴です。
家屋は赤瓦とレンガが特徴です。
緑と赤のグラデーションがケララの風景と言えます。

モンスーン・シーズン

インドでは6月にモンスーン・シーズンが始まります。南インドに上陸し、北上していきます。
その季節は雨の恵みを受ける季節でもあります。
植物は雨の恵みによって成長し、その果実はやがて動物や人間の恵みとなります。
日本では梅雨が終わると夏が来ますが、インドではモンスーン・シーズンの前に夏があり、
モンスーンが終わると冬が来ます。冬というのは一番過ごしやすい季節という意味かもしれません。

Medical Mystery Tour


アーユルヴェーダ紀行 2011 

Surya Ayurveda Health Resort

アーユルヴェーダ紀行3’(2011) の舞台はSurya Ayurveda Health Resortです。

ただ今、ケラら州は雨季ですが、日本との梅雨とは違って、さっと雨が来て、さっと上がり、そして天気になります。

部屋は簡素で綺麗です。


それではここにアーユルヴェーダ紀行3’(2011)の開始宣言をさせていただきます。
どうぞしばらくお付き合い願います。