■ 白ヘビを絶滅から救え(治療から予防への発想転換)

■ 白ヘビを絶滅から救え(治療から予防への発想転換)

【岩国の白ヘビが絶滅の危機に】

▼以前、ニホンウナギが絶滅危惧種に認定されるのではないかという投稿をしましたが、皆さんは白ヘビが国の天然記念物であることを知っていましたか?

国内の生息地である山口県岩国市では岩国市教委と(財)岩国白蛇保存会が岩国白蛇神社を創建し白ヘビの保護・増殖・観光に取り組んでいるのです。

白ヘビはいわゆるアオダイショウの白子(アルピノ)、つまり色素が抜ける突然変異とされています。なので身体は白、目は赤色になります。なぜ岩国市のある地区に多く生息しているのかは不明ですが、白ヘビの生息地として餌(ねずみ)や水路、石垣など環境が適していたのではないかと考えられています。

多くの人の白ヘビに対する多くの人のイメージは単純に気持ち悪いといったものから、忌み嫌う、縁起が悪いなどネガティブなイメージの方が強いと思われますが、一方でこの地方では神の使いとされポジティブなイメージがあり、健康や商売繁盛、お金の神様などとして昔から人々に大切に守られ、シロヘビを見ると縁起がよいされ、この地方にずっとすみ続けることができているのです。

しかしここ数年、個体数が激減し、あわや絶滅危惧種になるのかと心配されています


【白ヘビの絶滅の危機を救う発想の転換】 

毎年の猛暑や腸管閉塞で餌が食べられなくなる偽膜性胃腸炎の多発で、ここ数年は毎年200匹前後が死んでいたそうですが、ある獣医の取り組みが効果を上げ、昨年7月初めから今年6月末までの1年間の死亡蛇数は81匹で前年度比87匹減となり死亡率が食い止められたようです。その方は獣医の山岡和子さんです。

以前は抗生物質などの投与による薬物治療を行っていたそうですが、それでも死亡数の減少にはつながりませんでした。そこで昨年以来「治療から予防」へと発想を180度転換したところ死亡数の減少に歯止めがかかり始めたというのです。その発想と予防法は私たちヒトにも応用できるものだと思います。

山岡さんが苦心したのは「白ヘビの腸内環境の向上」でした。偽膜性胃腸炎の発症を抑え、免疫力を高めることで死亡数を減らすことと誕生数を増やすことを狙ったそうです。現在では万田酵素などを希釈したものを飼育施設の池に入れるほか、ラクトフェリンという栄養剤を直接白ヘビの口から投与しています。その結果、不完全な脱皮が減り、死亡数が減少するなどの効果が出ています。


【白ヘビの絶滅の危機を救う発想の転換】 

このラクトフェリンとはどういうものなのでしょう。実はこれ哺乳類の母乳に最も多く含まれていて赤ちゃんの健康維持のために必要な成分であると考えられております。また母乳以外にも唾液や涙、鼻汁など体内の外分泌液、粘膜液、白血球の一種である好中球に存在し、外部から進入する細菌やウイルスからの攻撃を防ぐ防御因子のひとつと考えられています。実は日本ラクトフェリン学会があり、その効果と適用を研究していて、これは生体防御と健康維持・増進に重要な役割を果たす物質として注目されているのです。

それは例えばビフィズス菌の増殖、鉄結合能と関連する鉄吸収調節、抗炎症作用、脂質代謝改善作用、そしてこ抗がん作用、抗酸化作用、抗菌・ウイルス作用など多くの健康を維持・増進する作用が知られています。

「治療は予防に勝る」という言葉はヒトだけでなく白ヘビにも証明されたことが分かります。哺乳類の赤ちゃんが生まれて最初に口にするのは母乳ですが、そこに多く含まれるラクトフェリンという成分は菌やウイルスから身体を守りながら同時に良質のタンパク質と血液を作り出し、免疫を上げることに役立っているわけです。正に自然は完璧なまでの仕組みを生物に与えているといわざるを得ません。はやり治療とは自然を邪魔しない方法であるべきだと思います。ヒトも治療から予防」への発想の転換が迫られているように思います。

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