■ 日本列島全土で生息地と消費地に異変が起こっている

 今年、皆さんは土用の丑の日にウナギを食べましたか?

代わりにアナゴやサバを食べた方もいらっしゃたのでは?

養殖ウナギの稚魚であるシラスうなぎが激減し、廃業を余儀なくされる養殖業者が増えています。実は生息地、漁場、つまり産地にも異変が起きています。例えば瀬戸内の春の味覚である鰆(さわら)は瀬戸内が産地で岡山県が6割を消費するさわらの一大消費地です。しかし瀬戸内では不漁となり、今や岩手県など東北沖から漁をし、わざわざ岡山県にの消費者に届けられているそうです。



 また東北の秋の味覚で秋田県の県魚であり、しょっつる(魚醤)に加工されるハタハタは、今や鳥取県沖の日本海をするようになり、鳥取県が消費地の仲間入りをしています。このように漁場が北から南、南から北へと変わりつつあります。これも地球温暖化によって海水温の上昇とそれに伴う、海流や季節風の変化などが一要因として考えられるようですが、これは日本列島だけでなく地球規模で起きていることですので全容解明はいまだ難しいようです。


一説によると瀬戸内海の海水温はここ30年で1℃上昇したそうです。魚にとって1℃の上昇は、人にとっては10℃の上昇に匹敵するという説があります。回遊できる魚類は新天地を求めて生息地を変えることが可能かもしれませんが、そうでない生物は遺伝子を変えて自らを変性していくか、絶滅していく運命にあるのでしょうか?

世界のウナギの70%を消費しているのは他ならぬ日本(人)です。日本人にとって今後も今までどおり好きなときに好きなだけウナギが食べられることは大きな関心事ですが、好物でないその他の魚が絶滅することには関心を示さないようでは本末転倒です。

食材の生息地(産地)が変われば消費地も変わる。なのに食べる習慣だけは変わらないというのもおかしいことのように思えます。日本は世界中からありとあらゆるものを輸入して食べていますが、安全、安心、自立のためには「地産地消」を基本にすることかもしれません。

Leave a Reply