ポジティブバカとポジティブ思考の違い

テレビ朝日で毎週月曜日よる8時から放送されている「しくじり学園」は、過去に大きな失敗を体験した著名人が、“しくじり先生”となって「自分のような人間を増やすまい!」という熱意を持ち、生徒たちにしくじった経験を教えている学園です。

実はこのバラエティ番組はなかなか聞けない他人の失敗談の真相を本人自ら教壇に立って本音で講義をしてくれるというものです。いつも人前に出ている著名人とはいえ自分の失敗談を反面教師的な教訓として講義するのは番組の企画とは言え大変興味深い企画だと思います。

番組はしっかりと構成された講義内容とその教科書まで作成されており、熱弁をふるう講義を聴いているとバラエティ番組とはいえども講師一人一人の真摯な本音が伝わってきて感動すら覚えるのは私だけでしょうか?

ポジティブバカ

クレイ勇輝先生(2016年10月31日放送)

番組内容

2008年に「LIFE」が大ヒットした元「キマグレン」のクレイ勇輝が、しくじり社長として登壇しました。神奈川県の逗子でカリスマ的人気を誇っていたにも関わらず、間違ったポジティブ思考でトラブルを連発。その結果、借金2億円を背負うことに。“逗子の顔”にまでなった人気アーティスト兼社長の転落人生を赤裸々に告白。行き過ぎたポジティブ思考で周囲に迷惑をかけないための教訓を学びました。

彼の講義のテーマはポジティブバカでした。一見、ボジティブ思考はネガティブ思考に対抗するマインドセット、あるいは思考の習慣として多くのリーダーやミリオネアから推奨される思考です。しかし彼は自分のことをポジティブ思考だと思っていたが、実はポジティブバカだったと告白したのです。要するにボジティブ思考の理解と運用を誤れば自分だけの害にとどまらず周囲を被害者にさせるということです。

高校の時に起業を思いつき、その根っからのポジティブ思考で出資者を口説き落とし、音事業を開始します。当時の彼はこんないいロケーションですばらいライブがあれば人は来てくれると宣伝費をかけずにやっていたそうです。そして赤字に転落しますが、その赤字の補てんも出資者にお願いしたそうです。

​彼の口癖は「大丈夫」。社員にはことあるごとにいかにポジティブ思考が大切なのかを訓示していたそうです。上手くいかないのはネガティブ思考だからとさえ思っていたようです。そして経営は初年度から赤字続きで最大時は4億円の負債を抱えることになります。

​ちょうどそのころ運よくキマグレンとしてメジャーデビューします。NHKの紅白歌合戦に出場するまでになりました。知名度も上がり逗子海岸の音霊(おとだま)事業も軌道に乗り始めます。そして借金を返済することに成功しました。

しかしその後キマグレンも解散し、知名度が下がるとともに音霊(おとだま)事業も再び赤字に転落します。そして借金返済のめどが立たない中、彼は会社の売却を検討し始めます。しかし一向に売却先は決まりません。

返済期限まじかのある日、売却先が決まったという一方の電話が入りました。そして音霊(おとだま)事業は無事売却に成功したのです。

何の根拠もないポジティブ思考をポジティブバカと呼ぶ

彼は当時の自分をポジティブバカだったと振り返ります。つまり何の根拠もないポジティブ思考をポジティブバカと呼ぶのだそうです。

それはビジネスのリスクを考えない、あるいは回避する対策をとらないで「なんとかなる」というバカ思考をポジティブ思考だと勘違いしていたということです。

クレイ勇輝は講義の最後に彼のしくじり体験からにじみ出た教訓で締めくくりました。私たちもこの教育んから学ぶことは多いと思います。

Kurei YukiMusician

常にリスクを考えながらポジティブに行動しよう

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