脳科学では人間の神秘は見えてこない

「死後は存在するのか否か」というテーマに答えを出すのは文字通り死なないと経験できないため生きている間に経験することは難しいでしょう。

しかし臨死体験、あるいは退行催眠というある特殊な状況で死を体験、あるいは前世を体験した人々がいます。例えばある前世の体験を語った人の証言を丹念に探っていくと実際に歴史的に存在した人物やその場所などと整合性が取れる事例が数多く確認されています。それは脳科学では説明がつかないことです。私が若い頃に手にした一冊の翻訳本が私の人生観を変えました。

それは魂の科学(Science of Soul)という本です。これはインドはヒマラヤの麓にあるリシケシュという場所にあるアシュラム(ヨーガ道場)を開いたスワミ・ヨーゲシヴァラナンダというヨーギ(ヨーガ行者)が深い瞑想によって生きながらして自己の生命体を霊視したことが克明に書かれている書物です。

そこには生命体としての人間の真の姿がイラスト入で紹介されています。このように私たちが自分の真の姿を霊視することは不可能ではありませんが誰でもがその体験を再現するには多くの忍耐、時間、努力と犠牲を払う必要があると思われます。

私はその後、この書物の翻訳者であり、ヨーガ行者の直弟子として本書に書かれたことを体験した方のもとでの数年間同じような体験をすべくヒマラヤの神秘ヨーガを直接学びました。

本書を読んである程度理解している者として本書の基本理念であり、人間の神秘を理解するするための重要な理念を申しあげます。それは人間の本質(生命の本質、あるいは真の我)は魂という生命体であり、それを5つの鞘が包むようにして出来ているのが人体ということです。つまり魂を囲むように5層のエネルギー体で出来ているということです。

人体五層説(Pancha Kosha)

一番外側にあるエネルギー体が「肉体」です。Annamaya Kosha(食物鞘)とは食物によって維持されている体という意味です。この体は解剖学的に確認できる物質が存在しています。その内側にあるエネルギー体が「気体」です。Pranayama kosha(気鞘)とは気(プラーナ)によって維持される体です。この二つを肉体と呼んでいます。後の3つの体は内的心理体のことで、肉体を意識的に動かしている意思の体と言えます。

本書によると魂という生命が肉体を離れる際には肉体を除いた3つのエネルギー体がそれを包むようにして肉体から離れ、確かな意思と全生涯の記憶を伴って肉体を持たない生命体として時空の中で存在すると記載されています。そして確かな意思を持って次なる転生を選択するというのです。つまり自ら生きる環境の全てを受け入れて選択して子宮に入るというのです。

仮にヨーガ行者が霊視したことが事実であるならば、脳が生きているから意識があるのではなく、また脳が意識を司っている司令塔でもないということになります。脳はあくまでも肉体をコントロールする司令塔にすぎないのです。従って脳科学の研究の先に人間の神秘は見えてこないということになります。いかがでしょうか。

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