■ 3D プリンターで人工組織(臓器)を製造する

 ■ 3D プリンターで人工組織(臓器)を製造する Manufacturing LIving Tissue by the 3D Printing

【三次元プリンターは自動車部品から人体部品まで製造する】

三次元プリンタは、米国では急速に日常的に使用される道具になりつつあります。三次元プリンタは、自動車部品から人体の損傷した骨の交換まで用途が広がりつつあります。そしてアメリカの研究者は現在、生体組織の代替(交換)の作成に取り組んでいます。 

サウスカロライナ医科大学の研究者は2003年からこの生体組織(臓器)の製造に取り組んでいます。このプロセスは生体組織製造(biofabrication)と呼ばれています。そのための特殊な印刷機とインクの開発も必要です。

Researchers at the Medical University of South Carolina experiment with 3-D Printing of living tissue.
【人体部品を製造するための特殊な印刷機の開発】


印刷に利用されているプリンターは、紙の上に画像やデザインを印刷するためのインクが必要です。三次元プリンタの場合は代わりに栄養価を詰めた複雑なバイオインク(生体インク)と呼ばれるものを準備します。バイオインクは身体の細胞にエネルギーを提供するタンパクとグルコース(糖質)で出来ています。


パルメット生体プリンター(Palmetto bio-printe)

パルメット生体プリンター(Palmetto bio-printer)

さらには研究者は動物から採取した生きた細胞をこれに追加しようとしています。バイオインクはパルメット生体プリンター(Palmetto bio-printe)と呼ばれる新しい三次元プリンタのインクとして追加されるのです。 

バイオインク(生体インク)

バイオインク(生体インク)Bio-inks

この研究チームのリーダーであるマイケル·ヨスト(Michael Yost)は、印刷処理は完全に自動化できると言います。彼はこの三次元パルメット生体プリンターは人体の複合的な組織の製造も可能であると言います。そして「私たちの3次元バイオプリンターは膵臓、肝臓、腎臓のような組織を製造するための微小血管ネットワークを製造することに成功しました」。

「また三次元パルメット生体プリンターはまだ実験段階ではありますが、数年の内に例えば損傷を受けた人の臓器を交換するための人工組織をこのプリンターで印刷(製造)することができるようになることを期待しています」。とも言っています。

バイオインク(生体インク)

生体プリンターは人体の複合的な組織の製造も可能


【3D プリンター再生医療の騎手となるのか

日本では2014年9月12日、理化学研究所プロジェクトリーダーの高橋政代氏が世界で初めてIPS細胞から作った網膜細胞移植を実施しました。後に高橋さんは講演でIPS細胞を使ったこの治療を飛行機の発展に例え「今はライト兄弟の最初の飛行と同じ。1例目が終わり、ここから始まる」「何十年もすれば誰でもハワイに行けるようになる。もっともっと(研究を)加速していきたい」と話しました。

アメリカのサウスカロライナ医科大学の再生医療の研究も手法は違いますがどちらも革新的な取り組みだと思います。現在、臓器移植しか助からない患者に対して臓器売買や人身売買、果ては臓器目的のための殺人など不法な闇ビジネスがあります。何時の世も貧しい者、弱い者がその餌食にされます。

再生医療研究を実用化することはそのような不法な闇ビジネスとその被害者を無くすことに直結する応用医学技術です。この研究が加速することを期待します。

Comments are closed.